#035 客演案内 2010.03.04.THU


■そういえば昨日は雛祭りだった。

■前日夕方からの仕事が翌朝までかかっても終わらず、やっとこ全て終わったのが昼過ぎ。数時間後には、もう夕方。本日分の仕事にかからなければならない。さて、寝るか遊ぶか。当然、遊ぶ。そんな男たち5人が真昼のカラオケに繰り出す。額を油でテカらせながら。死んだ目をしょぼしょぼさせながら。

■昼のカラオケは至極快適である。まず、安い。喫茶店でコーヒー一杯飲むより安い。もう夜なんてバカバカしくて行けなくなるぜ。そして客が少ない。少ないと何が良いのかと言えば、ソフトクリームが減らない。

■そう、ドリンクバー、スープバーでは飽き足らず、今やカラオケにはソフトクリームバーというものまである!それを知ったのは最近だ!それを職場にて御忠信申し上げると、男達の中でたちまちカラオケ熱が燃え上がった!昔話の王女でも、なかなか食べられないと嘆かれたあのアイスの、あのソフトである。それがフリーでだだ漏れとは!えらい時代に来たもんだ!ただやはり人気があると見えて、夜などの繁盛時には、すぐ枯れる!ソフトクリームが枯渇する!するとたちまち不機嫌になる我々だ!ソフトが無くて何がカラオケか!かったるそうな金髪店員の手によってソフトの素がちんたらとバーに補充されるまではまんじりとも出来ない!歌など歌っている場合ではない!

■けれど昼なら安心だ!嬉々として思う様ソフトを啜る男達。すると枯れた!2時間の内にやっぱりソフトが枯れた!言うまでもナイ、全ては我々の腹部に収まった!補充は頼まなかった!しれっと退出した!日が傾く頃、その身にソフトを満たした男達が、戦場へと還ってゆく!

■あ、しまった。チョッとした枕のつもりが、思わずソフトの話で埋まってしまった。語尾にも力が入ってしまった。本当は芝居の話を書こうと思ったのだ。

■架空畳の主演俳優である岩松毅が明日(5日)から他劇団に客演致します。その名も肉体オルグという大層恐ろしい劇団名です。決してオルグはされていないそうです(本人談)。架空畳も旗揚げ公演を行った荻窪アールコリンという劇場でやります。小さいけれどとても良い劇場。僕たちが芝居を始めた劇場だ。

■しかし、「客演」というのも誰が言い始めた言葉なのか。ヨソサマに「客」としてお邪魔します、ということで、やはり劇団というのは「家」なのだろうか。何せ劇団だ。団だぜ、団。このモノモノしさは何だろう。架空畳のことを人に説明するとき、手っ取り早く「劇団です」と言ってはいるが、しかしその言葉に対する違和感は拭えないままだ。

■そんなわけで岩松毅の出演する、肉体オルグ第2回公演「接続」。明日から金・土・日と荻窪でやっておるとのことですので、マーよかったらお願いしますね。私も観に行きます。(→肉体オルグ第2回公演「接続」

■寒い一日だった。けれど冬のそれではない。春の寒さだった。

小野寺邦彦