#005 稽古場のコトバ 2009.5.28 FRI
■今日で稽古を始めてから大体10日が過ぎた。
■役者にセリフを言ってもらうと、その度に発見があり、セリフを直したくなるので、直す日々である。稽古初日は役者が下手になっている、と書いたがマア人のことは言えない。僕も随分セリフの勘がやはり鈍っていたな、と感じた次第です。
やはり舞台は現場ですよ。稽古にこそ全てがある。
■役者は本番の舞台でしか上手くならないものだけれど、稽古を見ていればどの役者が上手くなるかは大体分かる。
上手くならない役者は、稽古場での下手さに慣れてしまって、本番で化けようとしない役者である。
だから稽古場では同等の実力と思っていた者に、本番の舞台の上でおいていかれる。
その結果はもう、稽古場で出ているのだ。
というわけでそんなことのないように張り切って稽古しよう、と思うのだが今週は欠席者が多かった。
風邪を引いた者などもおり、まあじりじりとしか進まないが焦っても仕方ない。
■ところで今下手、ヘタと書いたが、僕は「下手クソ」という言葉は嫌いである。上手い・下手は(現時点での)単なる性質であって、それ自体はマーある意味仕方ないものです。
しかしですよ、下手だからといって何もクソまで付けてまで蔑まれるいわれはないと言いたい。
中学生の頃、やたら「下手クソ」を連発する体育教師がいて、俺は下手だが貴様にクソなどと言われる筋合いはないと思っていた。今も思っている。
言葉の意味は正確に捉えましょう。「下手」はあくまで性質を指しているだけで、人格を貶めようという言葉ではナイ。「下手クソ」は「お前なんか嫌いだ、ば~か」という意味なので、マア無視していこう。
ウチの役者に下手クソはいません。まだあんまり上手くはないだけです。それもあと少しの間でしょう。
■台本はやっと半分といったところ。締め切りまではあと10日と少し。
小野寺邦彦
ラベル:
生活の冒険